がん 肝臓がん

Dr. Kunihiko Tsuji

辻 邦彦(つじ くにひこ)医師

勤務病院手稲渓仁会病院 副院長

日本にラジオ波焼灼術を初導入

症例実績は全国第10位

5大がんのひとつである肝臓がん。再発を繰り返すのと、患者の高齢化が大きな特徴だ。そのため身体に負担の少ない治療法が選択される傾向にあり、その中で標準的な治療法として注目を集めているのがラジオ波焼灼術だ。手稲溪仁会病院の辻邦彦医師は、日本で初めてこのラジオ波治療を導入した。

(撮影日 2013年4月10日)

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針を刺すだけで治療できる ラジオ波焼灼術

肝がんの原因

世界的にがんの死因の3番目に位置する肝臓がん。日本でも男性では3番目、女性では5番目に死者数の多いがんだ。年間約3万人が新たに肝臓がんという診断を受けている。
肝臓がんの原因は大多数がB型およびC型肝炎ウイルスだ。患者の約7割がウイルスの感染者といわれている。残りの1割は常習飲酒、残りの2割は脂肪肝や糖尿病、肥満、高血圧などの生活習慣病を患っている人が発症している。かつては肝炎ウイルス感染者によるがん発症が主だったため危険性をある程度抑制することが可能だったが、近年は生活習慣病などによるがん発症が増えてきているため、誰にでも危険性があるがんと認識されるようになってきている。
現在行われている肝臓がんの治療は、手術、経皮的局所療法(エタノール注入療法やラジオ波焼灼術など)、肝動脈塞栓の3つが3本柱になっている。
「このうちラジオ波焼灼術は、針を肝臓に刺し、腫瘍を焼く方法です。イタリアで開発され、日本では国内で最も早い1999年に導入しました」と話すのは手稲溪仁会病院消化器病センター副部長の辻邦彦医師だ。

負担を軽減しながら、手術と同等の実績

ラジオ波焼灼(RFA)

ラジオ波焼灼術(RFA)は、超音波装置(エコー)の画像でがんを見ながら体外から細い針を刺し、100度前後の熱で焼いてがん細胞を壊死させる方法だ。局所麻酔でおこなうため治療時間は約30分。身体への負担が少ないため、最短で2泊3日程度の入院で済む。

「治療実績も上がっており、現在では5年生存率60〜70%、10年生存率30%程と外科手術と同様の成績になってきました。開腹する手術と比べ、身体への負担が極端に少ないですから、ラジオ波焼灼術を選択される患者が増えてきています」と辻医師は言う。
ウイルスに感染すると数十年をかけて肝細胞が侵され、やがて肝炎、肝硬変、そしてがんを発症する。そのため肝臓はがんを発症しやすくなっており、ひとつのがん細胞を治療しても別の場所に発生する傾向がある。つまり再発性が高いのが肝臓がんの特徴なのだ。そのためラジオ波焼灼術は再発のたびに負担なく治療できるという利点も持ち合わせている。
また肝臓がん患者は高齢化しており、開腹手術に耐えられない患者も多い。そこで有効な治療法としてラジオ波焼灼術が用いられているのだ。

医師個人の実績に病院の総合力は心強い

治療実績が向上しているのは、設備の充実も挙げられる。
同院ではナビゲーション・システムを搭載したエコー装置を活用。コンピュータ断層撮影(CT)や、核磁気共鳴画像法(MRI)で発見したがんの画像をエコー装置の画像に連動させることができる。
ただ、「ラジオ波焼灼術は適応や工夫、合併症や治療効果判定など気をつけなければならない点が多く、正確な知識や技術、経験が必要となってきます」と辻医師。現在までに2000例を誇る手稲溪仁会病院。もちろんラジオ波焼灼術のみならず、手術やカテーテル治療といった実績も多い。

ナビゲーションの実際

(更新日 2022年2月1日 )

ドクターの略歴、活動内容

辻 邦彦(つじ くにひこ) /1961年生

プロフィール
1986年3月
旭川医大卒業
同年4月
旭川医大第三内科入局
1993年10月
手稲渓仁会病院 消化器内科勤務
1997年4月
同上   消化器病センター 主任医長
2005年4月
同上   消化器病センター 副部長
2013年3月
同上継続
資格
  • 日本消化器内視鏡学会認定消化器内視鏡専門医
  • 日本消化器病学会認定消化器病専門医
  • 日本肝臓学会認定肝臓専門医
  • 日本内科学会認定総合内科専門医

手稲渓仁会病院

〒〒006-8555
札幌市手稲区前田1条12丁目1-40

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